ASKA

2014年07月23日

ASKA アルバムレビュー 1988-1997

ASKA アルバムレビュー。


『SCENE』
(1988年8月21日 最高3位 売上11.4万枚 登場17週)

【伝わりますか/蘇州夜曲/予感/MY Mr.LONELY HEART/夢はるか/SCENE/ふたり/今でも/最後の場面/MIDNIGHT 2 CALL】
※原曲…「伝わりますか」ちあきなおみ、「蘇州夜曲」映画『支那の夜』劇中歌、「予感」中森明菜、「ふたり」少年隊、「今でも」テレサ・テン、「MIDNIGHT 2 CALL」シブがき隊


1stアルバム『SCENE』。シングル「MY Mr.LONELY HEART」(16位 2.8万枚)「MIDNIGHT 2 CALL」(22位 3.3万枚)収録。10曲中5曲が他アーティストに提供した楽曲のセルフカバー。

ほぼバラード中心に構成されたアルバムであり、CHAGE and ASKAとは一線を画した音楽性となっている。この時期のチャゲアスといえば「恋人はワイン色」や「ラプソディ」をリリースしポップス路線に向いていた頃であり、明確にグループとの差別化がなされたソロ活動だったようだ。1曲目の「伝わりますか」を筆頭にかなりおとなしめの落ち着いたまったりバラードが続くので聴く人を選びそうな内容ではある。少なくとも「SAY YES」や「YAH YAH YAH」の空気を期待して聴くアルバムでは絶対に無い。正直、バラード続きで若干中だるみするがそれでも転がるようなピアノの響きが心地良い表題曲「SCENE」等は名曲だと感じた。

満足度★★★☆☆

 01年盤

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『SCENEⅡ』
(1991年6月5日 最高1位 初動37.4万枚 売上110.3万枚 登場34週)

【はじまりはいつも雨/けれど空は青~close friend~/Love is alive/DAYS OF DREAM/恋/都会の空/風の住む町/PLEASE/君が愛を語れ/止まった時計】
※原曲…「恋」日野美歌、「都会の空」高橋真梨子、「風の住む町」中村雅俊、「PLEASE」光GENJI、「止まった時計」薬師丸ひろ子


2ndアルバム『SCENEⅡ』。3月にリリースしロングセラーとなっていたシングル「はじまりはいつも雨」(2位 116.3万枚)が収録された事もあってか、アルバムチャート2週連続1位を獲得。その後、チャゲアスのシングル「SAY YES」の大ヒットに引っ張られる形で8月26日付のチャートで再び1位を獲得。ミリオンセラーを記録し、ソロアルバム最大のヒット作となった。ASKAのソロアルバムでミリオンを突破したのは意外にも本作のみ。

1曲目からミリオンヒットシングル「はじまりはいつも雨」でつかみはバッチリなわけだが、さらに男同士の友情をテーマにしたという2曲目「けれど空は青~close friend~」の名曲ぶりが凄まじくその段階でもうこのアルバムの虜である。さらに続く「Love is alive」も岩崎宏美との美しいデュエットが鳥肌モノの名バラード。バラード中心という構成は前作と同じなのだけど今回は一曲一曲の完成度というかオーラが桁違いに良く感じる。個人的にASKAソロの最高傑作は本作だ。しかし1曲目が「はじまりはいつも雨」でその直後に「けれど空は青」って降ってんのか晴れてんのかどっちなんだよ!と言いたくなるんですがそれは僕だけでしょうか。

満足度★★★★★

 01年盤

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『NEVER END』
(1995年2月27日 最高1位 初動38.1万枚 売上64.2万枚 登場11週)

【晴天を誉めるなら夕暮れを待て/HELLO/NEVER END/you & me/I'm busy/どうってことないさ/next door/オンリー ロンリー/はるかな国から/君をのせて/月が近づけば少しはましだろう】

3rdアルバム『NEVER END』。シングル「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」(1位 82.7万枚)収録。「you & me」はシンガーソングライター黒田有紀とのデュエット。「オンリー ロンリー」はチャゲ&飛鳥の1985年の楽曲のセルフカバー。「君をのせて」は沢田研二のカバー。「晴天を~」はイントロがシングル収録時よりも長くなっている。現在のところ、ソロ最後の1位獲得アルバム。

前作から4年ぶりとなるソロアルバム。これまでの2作とは方向性が異なり、バラードだけでなくパワフルでアップテンポな曲やロック色の強い曲も存在。チャゲアスとの境界線はあまり感じられなくなっている。シングル「晴天を~」やベスト盤にも選出された熱いバラード「月が近づけば少しはましだろう」は文句なしの名曲。特に黒田有紀とのデュエット曲「you & me」は極上のバラードであり最高。出来ればベスト盤にも収録してほしかった。全体的に程良くキャッチーで聴きごたえのある名盤だ。次回作からは実験的な方向へ向かうので、世間が思うチャゲアスらしいASKAソロが聴けるのはこのアルバムだけかもしれない。それにしても2010年のアルバム『12』で「チャゲアスの曲を一人でカバーするのは葛藤があった」とか言ってたけど、その15年も前の今作で思いっきり「オンリー ロンリー」カバーしてるやん…。

満足度★★★★★

  01年盤

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『ONE』
(1997年3月12日 最高4位 初動14.9万枚 売上27.8万枚 登場12週)

【風の引力/ONE/草原にソファを置いて/バーガーショップで逢いましょう/僕はすっかり/共謀者/帰宅/ブラックマーケット/君が家に帰ったときに/ID】

4thアルバム『ONE』。シングル「ID」(4位 34.7万枚)収録。4月に「ONE」(14位 15.0万枚)がリカットされた。当時はチャゲアスとしての活動は休止中。この時期チャゲアス本体も売上は下がっていたがソロもかつてと比べると数字は激減。累計売上は前作『NEVER END』から半減以下となり、シングル「ID」の売上をも下回ってしまった。しかし翌月発売のシングル「ONE」はリカットながら15.0万枚と妙に高い数字を出していたりする。

本人がイギリスに渡り現地のプロデューサーとの共同作業で制作されたそうで、ここら辺から実験的な匂いが漂い始める。音楽性や歌い方に明確な変化が見え始めたのもこの時期からだ。1曲目「風の引力」から、どこか囁くような、息をはきながら歌う(?)ような歌唱法になってきていて、かつてのねちっこいどっしりしたボーカルでは無い。さらには売れ線とは言い難い「ID」や「ONE」を何故かシングルとして切るという暴挙に出ており、これは売上が下がっても仕方がないと思わざるをえない。ただこの時期のシングル曲は確かにマニアックだが、「草原にソファを置いて」や「僕はすっかり」等は従来のASKAの味が出た美メロバラードでどちらもかなりの名曲。こうしたアルバム曲が充実しているので、意外と初聴でもそこまでの抵抗感は無いと思う。マニアックなシングルのイメージだけでこの時期のアルバムを敬遠するのは勿体無い。

満足度★★★★☆

  01年盤




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kazeno_yukue at 01:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)