2015年09月

2015年09月30日

【風の日記】2015年9月編

風の日記~2015年9月~


9月14日(月)超簡易映画感想『インターステラー』(2014年)

インターステラー ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/3枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

★クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』というSF映画を観た。人類が滅亡の危機に瀕している近未来が舞台であり、地球を離れ新たな居住可能惑星を探索する宇宙飛行士チームの奮闘が描かれる。3時間程あるけど間延びせずに一気に観る事が出来た。相対性理論とか難しい事は分からないけどそんなのをすっ飛ばしても面白い。宇宙のロマンや恐怖に加え人間模様を描いたドラマとしても見応えがある。超重力の作用だか何だかで、ある惑星に1時間居るだけで地球では7年間が過ぎているというのが面白かったし怖かった。泣けるシーンもあるしこれは良い。難点を挙げるならば宇宙に行くまでがちょっと退屈という気がしたがそれはしょうがないか。満足度★★★★☆

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9月2日(水)超簡易映画感想『インシディアス』(2010年)


インシディアス [DVD]

★2010年公開のアメリカのホラー映画『インシディアス』を観た。当時テレビCMで観て「面白そうだな」と思っていたもののスルーしていて、更に『ジュラシック・ワールド』のグレイ(兄弟の弟の方)役を務めたタイ・シンプキンスが出演しているという個人的な話題性も手伝ってようやくDVD観賞に至ったわけだが…。全体の感想としては「まぁ普通」。『パラノーマル・アクティビティ』と同じ人が製作に関わっているという事だがあっちの方が面白かった。テーマは悪霊とか幽体離脱でそこまで目新しさも無いし、CMに出てきたあの赤い顔した悪魔がもっと大々的に登場するのを期待してたんだけど最後まであんま出てこない。パート2、パート3も存在するようだけど気が向いたら観るって感じでいいかなぁ。音楽感想風に評価を付けるとしたら「満足度★★★☆☆」という所だろう。

★夏にしてはやけに涼しい今日この頃。酷暑を嘆いていた先月の始めが嘘のようなんだが…。




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kazeno_yukue at 18:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)風の日記 

シングルレビュー ~2015年9月編~

2015年9月発売シングルの感想。


『愛を叫べ』嵐
(9月2日 最高1位 初動46.3万枚 売上52.4万枚)

「愛を叫べ」
(作詞・作曲:100+、編曲:100+・佐々木博史)
『ゼクシィ』CMソング。嵐の結婚ソングというと「One Love」が浮かぶがあそこまでの壮大さは無く、「みんなでこの素晴らしき日をお祝いしようぜ!!」というパーティーノリが強調されている。聴き心地の良い一曲。今後結婚式の定番ソングとなっていくのだろうか?
満足度★★★★☆

「It's good to be bad」
(作詞:Shigeo・eltvo、作曲:Didrik・Thott・Octobar、編曲:Octobar)
通常盤収録曲。クール系ナンバー。
満足度★★★☆☆

「ユメニカケル」
(作詞:古川貴浩・小川貴史・John World、作曲:古川貴史、編曲:ha-j)
JAL2015キャンペーンソング。普通にシングルA面として行けるキャッチーなナンバー。こういうのを次回作に取っておけばいいのに…と思うのは余計なお世話か。かなり良い曲。
満足度★★★★☆

「I say」
(作詞:みうらともかず、作曲:sk-etch・BERT・ROLF、編曲:sk-etch)
通常盤収録のダンサブルな一曲。こちらもシングル級といって過言では無い良曲。
満足度★★★★☆

 初回盤DVD付  通常盤

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『Otherside/愛が止まるまでは』SMAP
(9月9日 最高1位 初動15.0万枚 売上17.3万枚)

「Otherside」
(作詞:Leo Imai、作曲:MIYAVI、編曲:MIYAVI・鈴木Daichi秀行)
両A面1曲目。フジテレビ系『SMAP×SMAP』テーマソング。メロディーというよりは勢いやカッコ良さ重視のロックナンバー。ミュージシャン・MIYAVIの提供だがこの人の曲をしっかり聴いた事は無いのでMIYAVIらしい楽曲なのか、はたまた寄せに来てるのかは分からないけど中々悪くない一曲。
満足度★★★☆☆

「愛が止まるまでは」
(作詞・作曲:川谷絵音、編曲:鈴木Daichi秀行)
両A面2曲目。ゲスの極み乙女。かつindigo la Endのフロントマン・川谷絵音の提供。いかにもゲス極!という感じのチョコマカしたナンバーで歌いこなすのが難しそう。こちらも決して悪くは無いのだが、提供者の色が強すぎてこれをSMAPが歌う意義が見当たらないような…(前作「華麗なる逆襲」は椎名林檎の世界とSMAPが上手く擦り寄っていたように思うのだが)。
満足度★★★☆☆

ちなみにリリース日である9月9日はデビュー記念日。過去では95年の「どんないいこと」でもデビュー記念日にシングルをリリースしている。

 初回盤A  初回盤B  通常盤

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『SOS/プレゼント』SEKAI NO OWARI
(9月25日 最高1位 初動5.8万枚 売上9.2万枚)

「SOS」
(作詞:Saori、作曲:Fukase、英語補作詞:Nelson Babin-Coy、編曲:SEKAI NO OWARI・Ken Thomas)
東宝配給映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』主題歌。全英語詞かつファルセットで歌われる異色バラード。知らずに聴いたら外人女性歌手が歌っていると勘違いしそうな勢いだ。キャッチーさは薄いけど聴いてて中々心地良い。マイナスイオンというか澄んだ空気に浸れる一曲である。しかし「ANTI-HERO」に続いてブレイク中のこの時期にこんな非売れ線のシングルを立て続けに出すとは…。この選択が吉と出るか凶と出るか。次のアルバムはマニアックな内容になりそうだなー。
満足度★★★★☆

「プレゼント」
(作詞:Saori、作曲:Nakajin、編曲:SEKAI NO OWARI・CHRYSANTHEMUM BRIDGE)
第82回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲として書き下ろされた曲。こちらはイメージ通りに温かみのある曲だ。
満足度★★★★☆

「スノーマジックファンタジー -Twilight City arranged-」
(作詞:Fukase、作曲:Nakajin、編曲:SEKAI NO OWARI)
アコギとボーカルのみのアレンジでしっとり聴かせる。やはり澄んだ空気が漂う。オリジナルを聴いた時はイマイチだと思ったこの曲だったが慣れてきたからか結構好きな一曲になってきた。年齢は200歳~のくだりだけ歌い方が変になるのは何故?
満足度★★★★☆

「ピエロ -Twilight City arranged-」
(作詞:Fukase、作曲:Nakajin・Fukase、編曲:福田洋介)
こっちはちょっとジャズィーなピアノとボーカルのみ。良い曲だけど「炎と森のカーニバル」のシングルで聴き、更に『Tree』でも聴いたのでやたら何回も聴かされた感じがする。
満足度★★★☆☆

 初回盤A  初回盤B  通常盤




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2015年09月17日

安室奈美恵 アルバムレビュー 1998

安室奈美恵アルバムレビュー。


『181920』
(1998年1月28日 最高1位 初動85.7万枚 売上169.0万枚 登場27週)

【Body Feels EXIT/TRY ME~私を信じて~/Chase the Chance/太陽のSEASON/You're my sunshine/How to be a Girl/SWEET 19 BLUES/Dreaming I was dreaming/Stop the music/a walk in the park/Don't wanna cry/CAN YOU CELEBRATE?】

1stベストアルバム『181920』。タイトルは『ワン・エイト・ワン・ナイン・ツー・ゼロ』と読む。沖縄アクターズスクール内で結成されたSUPER MONKEY'Sとして東芝EMIより92年デビュー。その後95年のシングル「太陽のSEASON」より単独ソロデビュー。同年10月にエイベックスへ移籍し同時に小室哲哉プロデュースとなる。96年にSUPER MONKEY'S時代のシングルをまとめた『ORIGINAL TRACKS VOL.1』というベスト盤を出しているがソロ名義になってからのベスト盤は今作が初。旬が過ぎかけていたのかベスト盤にも関わらず前2作のオリジナルアルバムに及ばない累計となった。04年1月にDVDオーディオ盤として発売され、同じく04年の3月にはクリップ集DVD『181920 films』を付属した限定盤『181920 & films』として発売されたがこちらはCDがCCCD仕様となっている。

所謂アムラーブーム最盛期のシングルを網羅したシングルコレクション。小室ブームとも相まって大ヒットを連発していた時期だけあって有名曲がズラリ並んでおり曲目だけで壮観。現在でも根強い人気を誇る安室だがやはりこの絶頂期は特に神懸っていたしどの曲もインパクト抜群である。「Don't wanna cry」はサビが新たに追加された特別バージョンになっておりよりパワーアップしている(個人的にはサビに行きそうで行かないシングルバージョンの方が好きだったりするが)。シングルの多くがオリジナルアルバムでは別バージョンにアレンジされていたと思うのでこうして原曲のまま纏めて聴ける作品はありがたい。小室プロデュース前の3曲はユーロビート系でそこだけ曲調が激しく異なるので続けて聴いていると「あれっ?」となるがこれはこれで良い曲。

満足度★★★★★

  2012年廉価盤  04年DVD-AUDIO盤  04年DVD付(CCCD)




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kazeno_yukue at 18:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)安室奈美恵 

2015年09月12日

サザンオールスターズ アルバムレビュー 1990-2015

サザンオールスターズアルバムレビュー、第2弾。ここでは1990年以降のサザンアルバム感想を載せています。

デビューから87年までのレビューは
サザンオールスターズ アルバムレビュー 1978-1987
↑こちらですのでclick


『Southern All Stars』
(1990年1月13日 初回盤は最高1位 初動29.7万枚 売上70.7万枚 登場16週 通常盤は初登場6位 最高2位 初動3.7万枚 売上48.3万枚 登場41週)

【フリフリ'65/愛は花のように(Ole!)/悪魔の恋/忘れられたBIG WAVE/YOU/ナチカサヌ恋歌/OH, GIRL(悲しい恋のスクリーン)/女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)/政治家/MARIKO/さよならベイビー/GORILLA/逢いたくなった時に君はここにいない】

9thアルバム『Southern All Stars』。シングル「女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)」(4位 11.3万枚)「さよならベイビー」(1位 25.8万枚)「フリフリ'65」(2位 18.2万枚)収録。活動を再開した88年のシングル「みんなのうた」は未収録。「ナチカサヌ恋歌」は原ボーカル曲。それまでレコード中心だった音楽業界がほぼ完全にCDに移行してから初のアルバム。初回盤はデジタルウォッチ付。チャートでは初回盤と通常盤が別々に集計され、それぞれの売上を合算するとサザン初のミリオンセラーとなる。後98年5月(99位 0.3万枚)、08年12月(リマスタ盤 107位 0.2万枚)に再発売されている。

90年代に突入して最初のアルバム、さらに自身のバンド名を掲げたセルフタイトルという事で何かアニバーサリー的な印象もあるアルバムだが、実際聴いてみると内容は割と地味。80年代後半のコンピューター的な地味さからは脱却しているが、かといって勢いが特別出ているわけでも無いというか。スタイリッシュなアップナンバー「YOU」や、冴えまくったメロディーが絶品な「逢いたくなった時に君はここにいない」等、明らかに80年代とはオーラの異なる名曲もあるものの、それらは全て後のベスト盤『海のYeah!!』や『バラッド3~the album of LOVE~』に収録されてしまっているので今作を聴き返す事は少ない。ただ現在のサザン像に通じる最初の一作ではあると思うので重要な立ち位置のアルバムである事は確か。

満足度★★★☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『稲村ジェーン』
(1990年9月1日 最高1位 初動35.7万枚 売上133.4万枚 登場26週)

【稲村ジェーン/希望の轍/忘れられたBIG WAVE/美しい砂のテーマ/LOVE POTION NO.9/真夏の果実/マンボ/東京サリーちゃん/マリエル/愛は花のように<Ole!>/愛して愛して愛しちゃったのよ】

桑田が監督した映画『稲村ジェーン』のサウンドトラック。正式な名義は「SOUTHERN ALL STARS and ALL STARS」であるが、サザンの10thアルバムとしても扱われている。シングル「真夏の果実」(4位 54.9万枚)収録。9月21日に「愛して愛して愛しちゃったのよ」(49位 1.3万枚)が原由子&稲村オーケストラ名義でリカットされた。これは原ボーカル曲であり、和田弘とマヒナスターズのカバー。前作『Southern All Stars』からも2曲収録されており、「サザンオールスターズ」「SOUTHERN ALL STARS and ALL STARS」「稲村オーケストラ」の3つの名義が曲によって使い分けされている。アレンジャー小林武史やギタリスト小倉博和が参加したものが別名義なのかと思いきやそういう訳でも無く境界線は曖昧。後98年5月(92位 0.3万枚)、08年12月(リマスター盤 117位 0.2万枚)に再発売されている。ちなみに映画『稲村ジェーン』は未だにDVD、Blu-ray化されていない。

「希望の轍」「真夏の果実」といった大名曲が収録されているものの、実質は映画のサウンドトラックという事なのでやや異色な仕上がりだ。ラテンテイストの曲だったりスペイン語詞だったりインストだったり、やはりサザンのアルバムとしてはなんとも微妙な一作。前作『Southern All Stars』からも楽曲が収録されているし、前作が好きならばその延長線上として今作も気に入るのではないかと思う。あと各楽曲の間にカップルが『稲村ジェーン』を観に来たという設定での会話が収録されている(男性役はサザンと同じアミューズ所属の寺脇康文らしい)のが一つのポイント。これは案外嫌いでは無い。映画そのものが未DVD化で実質封印作である現状、『稲村ジェーン』という作品を間接的にせよ最も肌で感じられるのはこの僅かな会話部分なのである。これは貴重だ。ラスト「愛して愛して愛しちゃったのよ」終了後に聞こえる女性の「暑かったけど、、、短かったよね、、、夏。。。」という台詞が何故かすっごく好き(文字ではこのニュアンスを伝えきれないのが無念)。

満足度★★★☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『世に万葉の花が咲くなり』
(1992年9月26日 最高1位 初動77.8万枚 売上179.4万枚 登場27週)

【BOON BOON BOON ~OUR LOVE[MEDLEY]/GUITAR MAN'S RAG(君に奏でるギター)/せつない胸に風が吹いてた/シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA/慕情/ニッポンのヒール/ポカンポカンと雨が降る(レイニー ナイト イン ブルー)/HAIR/君だけに夢をもう一度/DING DONG(僕だけのアイドル)/涙のキッス/ブリブリボーダーライン/亀が泳ぐ街/ホリデイ~スリラー「魔の休日」より/IF I EVER HEAR YOU KNOCKING ON MY DOOR/CHRISTMAS TIME FOREVER】

11thアルバム『世に万葉の花が咲くなり』。シングル「シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA」(2位 96.9万枚)「涙のキッス」(1位 154.9万枚)収録。91年の「ネオ・ブラボー!!」は未収録。「ポカンポカンと雨が降る(レイニー ナイト イン ブルー)」は原ボーカル曲。今作では桑田ソロ以降、断続的に関わりのあったアレンジャー小林武史(通称コバタケ)が全面的に参加しており、編曲クレジットでも「小林武史 & サザンオールスターズ」というようにコバタケの名がバンドよりも先になっている。先行シングルの大ヒット、さらにCDバブルの後押しもあって4週連続1位を記録、ミリオンセラーを達成した。後98年5月(97位 0.3万枚)、08年12月(リマスター盤 119位 0.2万枚)に再発売されている。

88年のシングル「みんなのうた」以降関わっていたコバタケが本格的に全面参加。ロック色の強い曲やメロディアスなバラード、さらによく分からない妙なノリの曲など楽曲のバリエーションはこれまでの中で最高に多彩。全ての編曲にも参加しているコバタケの影響か、アルバム全体にサイケというかカオスな空気感が漂っているのが魅力だ。後にMr.ChildrenやMY LITTLE LOVERを大ヒットに導く彼の手腕は既にここで発揮されていたのだ。個人的に、高校時代に今作を初めて聴いた時にはサッパリ良いと思わなかったんだけど20代半ばになって俄然この魅力に憑りつかれてしまった。1枚に16曲も詰め込まれているのでかなり長いが、不思議とダルさを感じずに聴ける。長さを感じるより前にこの混沌としたサウンドの波に飲まれてしまうという感じ。カオスな世界に恍惚と浸りたい時には是非今作を。名盤である。

満足度★★★★★

 08年リマスター盤  98年盤  オリジナル盤

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『Young Love』
(1996年7月20日 最高1位 初動75.1万枚 売上249.4万枚 登場17週)

【胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ/ドラマで始まる恋なのに/愛の言霊~Spiritual Message~/Young Love(青春の終わりに)/Moon Light Lover/汚れた台所/あなただけを~Summer Heartbreak~/恋の歌を唄いましょう/マリワナ伯爵/愛無き愛児~Before The Storm~/恋のジャック・ナイフ/Soul Bomber(21世紀の精神爆破魔)/太陽は罪な奴/心を込めて花束を】

12thアルバム『Young Love』。シングル「あなただけを~Summer Heartbreak~」(1位 113.2万枚)「愛の言霊~Spiritual Message~」(1位 139.5万枚)「太陽は罪な奴」(5位 38.6万枚)収録。前作以降の「エロティカ・セブン EROTICA SEVEN」「素敵なバーディー(NO NO BIRDY)」「クリスマス・ラブ(涙のあとには白い雪が降る)」「マンピーのG★SPOT」は未収録。「恋の歌を唄いましょう」は原ボーカル曲。前作との間に限定ベスト盤『HAPPY!』がリリースされていたがオリジナルアルバムとしては4年ぶり。96年当時に制定された海の日に発売を合わせた為、チャート集計上不利な土曜日発売となり実質2日間のみの集計だったが難なく1位を獲得。ミリオンシングル2作を収録し、さらにCDセールスが最高潮を迎えていた時期だった事もあり自身初のダブルミリオンを突破する大ヒットを記録。オリジナルアルバムでは自己最高売上となった。08年12月(リマスター盤 121位 0.2万枚)に再発売されている。

前作とは異なり今作はセルフプロデュース、さらにバンド感を打ち出したロックかつキャッチーなナンバーが多く抜群に聴き応えがある。『海のYeah!!』や『バラッド3』と被る曲も多いものの、今作でしか聴けないオリジナル曲がこれまた名曲揃いなので絶対に無視できない一作。ざっくりとしたバンドサウンドが光る「胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ」やサザンバラードの王道「ドラマで始まる恋なのに」、一発録りされたという「汚れた台所」等は魅力満載。大ヒットシングルも多数入ってるし曲順もバランスも非常に優れた一作だと思う。まさに売れ線王道で攻めたという感じ。最初に聴くオリジナルアルバムとしてもかなり良いのでは。文句なしの名盤

満足度★★★★★

 08年リマスター盤  オリジナル盤

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『海のYeah!!』
(1998年6月25日 最高1位 初動100.4万枚 売上353.0万枚 登場443週)

Disc-1 SEA SIDE
【勝手にシンドバッド/いとしのエリー/C調言葉に御用心/栞のテーマ/いなせなロコモーション/夏をあきらめて/チャコの海岸物語/匂艶 THE NIGHT CLUB/鎌倉物語/Bye Bye My Love(U are the one)/ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)/海/みんなのうた/希望の轍/忘れられた Big Wave】
Disc-2 SUNNY SIDE
【真夏の果実/YOU/シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA/涙のキッス/さよならベイビー/エロティカ・セブン EROTICA SEVEN/素敵なバーディー(NO NO BIRDY)/そんなヒロシに騙されて/マンピーのG★SPOT/あなただけを~Summer Heartbreak~/Moon Light Lover/太陽は罪な奴/恋のジャック・ナイフ/愛の言霊~Spiritual Message~/平和の琉歌】

デビュー20周年記念ベストアルバム『海のYeah!!』。同98年に静岡県渚園で行われた野外ライブを楽しんでもらうためのアルバムという位置づけで、厳密には夏をテーマにした企画ベスト。ヒット曲や人気曲がほぼ時系列でセレクトされており完全限定盤『すいか』『HAPPY!』を除くと今作にしかアルバム収録されていない楽曲が多い。「平和の琉歌」は97年にライブビデオの特典シングルとして発表されていた曲。98年の年間ランキングでは244万枚と『Young Love』と同程度の売上に終わっていたが、ヒット曲を一括で押さえられる今作の需要は高くその後も毎年夏になるとチャートを上昇するという現象が起こり続け未だ売上を伸ばしている。現在では累計350万枚を突破しており2枚組以上の作品では最大の売上、さらに歴代アルバムチャート10位の位置に付けている。また、初動100万枚以上でかつ登場週数100週以上を記録した初の作品

出だしから「勝手にシンドバッド」、次が「いとしのエリー」という事でまさに王道中の王道ラインナップ。サザンの代表的な曲を一括で押さえられる決定盤として、発売から17年以上経った現在でも不動の地位を確立しているベストアルバム。有名曲がズラリ揃っていてサザン入門編としてはこの上なく最適だ。これ以外にはバラード集や限定生産の編集盤しか出ていないので、純粋な選曲で手軽に入手できるベストとなると今作一択となる(まぁ今作も一応“夏”というテーマがあるんだけどね)。サザン初心者はまずコレを聴き、次に「TSUNAMI」回収のため『バラッド3』に進むと良いだろう。ただし今作はあくまで「オイシイとこ取り」のアルバムである為、シングル全てを網羅しているという訳では無い。かといってオリジナルを辿ってもまだ未収録シングルが数多く存在するので少々厄介だ。出来ればコンプリートシングルコレクションを出してほしい所ではあるが…。

満足度★★★★★



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『さくら』
(1998年10月21日 最高1位 初動42.1万枚 売上96.9万枚 登場26週)

【NO-NO-YEAH/GO-GO-YEAH/YARLEN SHUFFLE~子羊達へのレクイエム~/マイ フェラ レディ/LOVE AFFAIR~秘密のデート~/爆笑アイランド/BLUE HEAVEN/CRY 哀 CRY/唐人物語/湘南SEPTEMBER/PARADISE/私の世紀末カルテ/SAUDADE~真冬の蜃気楼~/GIMME SOME LOVIN' ~生命果てるまで~/SEA SIDE WOMAN BLUES/(The Return of)01MESSENGER~電子狂の詩〈Album Version〉/素敵な夢を叶えましょう】

13thアルバム『さくら』。シングル「01MESSENGER~電子狂の詩~」(5位 23.9万枚)「BLUE HEAVEN」(5位 21.5万枚)「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」(4位 58.8万枚)「PARADISE」(4位 19.5万枚)収録。「01MESSENGER~電子狂の詩~」は大幅にアレンジが施され、タイトルも「(The Return of)01MESSENGER~電子狂の詩~〈Album Version〉」に変更されている。「唐人物語」は原ボーカル曲。同年夏にリリースしたベストアルバム『海のYeah!!』が当時250万枚の大ヒットを記録していたものの、その後のシングルで大きなヒットが出なかった事もあってか今作は85年の『KAMAKURA』以来のミリオン割れとなってしまった。また01年にギター大森が脱退したため、今作がサザン6人編成での最後のオリジナルアルバムとなった。08年12月(リマスター盤 123位 0.2万枚)に再発売されている。

レコーディングに3000時間を費やしたという力作であり、マニアックかつヘビーなサウンドが炸裂する一作。桑田本人が「やりたい事を好き放題やった」と語っている通り、売れる事を意識せずに自分達がやりたい事を突き詰めたような内容になっている。『Young Love』とは対照的に一般的なサザンイメージからは離れたロック色の強い楽曲が見受けられるが、作り込まれているだけあって完成度は非常に高い。「YARLEN SHUFFLE~子羊達へのレクイエム~」や「爆笑アイランド」等はこの時期のサザンでしか出来なかった良曲。またやりたい放題とはいえ『バラッド3』に選出された曲も多く、従来のイメージ通りのナンバーもしっかり聴ける。今作の後は大森が脱退し、大衆ポップス路線に向かうのでロックバンド・サザンが聴ける最後のアルバムでもある。そういう意味で貴重な一作だ。

満足度★★★★★

 08年リマスター盤  オリジナル盤

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『バラッド3~the album of LOVE~』
(2000年11月22日 最高1位 初動136.9万枚 売上291.0万枚 登場230週)

DISC.1
【真夏の果実/女神達への情歌~報道されないY型の彼方へ~/さよならベイビー/逢いたくなった時に君はここにいない/希望の轍/忘れられた BIG WAVE/せつない胸に風が吹いてた/涙のキッス/OH, GIRL~悲しい胸のスクリーン~/素敵なバーディー~No No Birdy~/冷たい夏/HAIR/慕情/クリスマス・ラブ~涙のあとには白い雪が降る~】
DISC.2
【愛の言霊~Spiritual Message~/BLUE HEAVEN/あなただけを~Summer Heartbreak~/MOON LIGHT LOVER/愛無き愛児~Before The Storm~/心を込めて花束を/唐人物語/SAUDADE~真冬の蜃気楼~/湘南SEPTEMBER/TSUNAMI/夏の日のドラマ/LOVE AFFAIR~秘密のデート~/SEA SIDE WOMAN BLUES/素敵な夢を叶えましょう】

3rdバラードベストアルバム『バラッド3~the album of LOVE~』。82年の『バラッド '77~'82』、87年の『BALLADE 2 '83-'86』に続くバラッドシリーズ第3弾。前作以降の87年から00年までの期間からバラッドを中心にセレクトした2枚組。「冷たい夏」「クリスマス・ラブ~涙のあとには白い雪が降る~」「TSUNAMI」「夏の日のドラマ」は限定盤を除くと今作にしかアルバム収録されていない。ギター大森が在籍していた6人編成サザンで発売された最後の作品。同年1月にリリースされ300万枚に迫る自身最大ヒットとなっていたシングル「TSUNAMI」の影響・収録もあって初動136.9万枚という『海のYeah!!』を上回る自身最高の数字を記録。その後もロングヒットを続け、現在の累計は290万枚にのぼり『海のYeah!!』に次ぐ自身2番目のセールスとなっている。

中学時代、初めて買ったサザンのアルバムが今作だった(『海のYeah!!』とどっちを買うかギリギリまで迷った記憶がある)ため思い入れの強い一作。現在でも『海のYeah!!』と並ぶ2大現役ベスト盤として君臨している一作であるし、何よりも「TSUNAMI」をアルバムで聴くには今作を入手するしかないのでその存在価値は非常に高い。『海のYeah!!』と被っている曲も多いものの「涙のキッス」や「愛の言霊」など有名なヒットシングルも聴けるし、サザンの入り口としても今作を選んでも何も問題は無い。「BLUE HEAVEN」や「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」等『海のYeah!!』以降にリリースされたシングルが入っているのも嬉しい所だが、出来たら今作の直前に発売されていた「この青い空、みどり~BLUE IN GREEN~」も収録してほしかった。今作のコンセプトにはピッタリの名曲だったし、未だアルバム未収録シングルとして取り残されているのでここで収録しておけばもっと高い人気を得られたと思うのでそこだけが残念。

満足度★★★★★



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『キラーストリート』
(2005年10月5日 最高1位 初動63.3万枚 売上113.2万枚 登場48週)

DISC-1
【からっぽのブルース/セイシェル~海の聖者~/彩~Aja~/JUMP/夢と魔法の国/神の島遥か国/涙の海で抱かれたい~SEA OF LOVE~/山はありし日のまま/ロックンロール・スーパーマン~Rock'n Roll Superman~/BOHBO No.5/殺しの接吻~Kiss Me Good-Bye~/LONELY WOMAN/キラーストリート/夢に消えたジュリア/限りなき永遠の愛】
DISC-2
【ごめんよ僕が馬鹿だった/八月の詩/DOLL/別離/愛と欲望の日々/Mr.ブラック・ジャック~裸の王様~/君こそスターだ/リボンの騎士/愛と死の輪舞/恋人は南風/恋するレスポール/雨上がりにもう一度キスをして/The Track for the Japanese Typical Foods called "Karaage" & "Soba" ~キラーストリート(Reprise)/FRIENDS/ひき潮~Ebb Tide~】

14thアルバム『キラーストリート』。オリジナルとしては前作『さくら』から7年ぶり、『バラッド3』からは5年ぶりのアルバムとなった。シングル「涙の海で抱かれたい~SEA OF LOVE~」(1位 74.2万枚)「彩~Aja~」(1位 27.9万枚)「君こそスターだ/夢に消えたジュリア」(1位 45.8万枚)「愛と欲望の日々」(1位 37.2万枚)「BOHBO No.5/神の島遥か国」(3位 25.9万枚)収録。これらは全て桑田ソロを経て大々的に活動を再開した03年以降のシングルであり、活動休止以前の「イエローマン~星の王子様~」「TSUNAMI」「HOTEL PACIFIC」「この青い空、みどり~BLUE IN GREEN~」は未収録。「山はありし日のまま」「リボンの騎士」は原ボーカル曲。初回盤にはレコーディング風景が収められたDVD『FILM KILLER STREET』と桑田によるセルフライナーノーツが付属。オリジナルアルバムでは『Young Love』以来のミリオンセラーとなり、2枚組オリジナルアルバムのミリオンセラーは94年に発売されたB'z『The 7th Blues』以来史上2作目の快挙であった。08年12月(リマスター盤 122位 0.2万枚)に再発売されている。

00年に「TSUNAMI」を大ヒットさせてからはそれまでに見られていたようなマニアックな曲調のシングルは姿を消し、ひたすら売れ線王道全開のナンバーを連発するようになった。そして活動休止を経た03年以降のサザンが出した一つの答えであり集大成だったであろう2枚組の大作がこの『キラーストリート』である。まさに大衆的お祭りバンド・サザンのイメージのまま聴ける売れ線ポップスアルバム。03年以降のサザンをまとめて聴ける半ベスト盤としても機能しうる。シングルのキャッチーさは勿論のことアルバム曲にもシングルと遜色ないクオリティのナンバーが並んでいて非常に聴きやすい。個人的にもJ-POPに興味を持ってから初めて出されたサザンのアルバムという事で思い入れが大変深い一作。

一方でこうしたポップに振り切れた作風に対して賛否が巻き起こったのも事実であり、特に古くから追いかけている長く深いファンほど疑問を感じているようだ。同じ2枚組という事で85年の『KAMAKURA』と比較するファンも居るだろうし、デビューから80年代後半頃の挑戦的だったサザンをリアルタイムで見てきたファンには今作はポップ一辺倒に感じられてしまうのかもしれない。こればかりはそのリスナー自身がどういう時代を生きてきたかによるので仕方が無い所だと思う。僕にとってのリアルタイムでのサザンというのは「TSUNAMI」以降、さらに厳密には03年の活動再開以降なのである。まさにそのリアルタイムの時期を丸々収録した今作は僕にとって名盤以外の何物でも無く、30曲という一見許容オーバーに思えるボリュームもすんなりと満足感に変わる。

バンド以外のサポートミュージシャンを数多く起用していたり、ベース関口が居るにも関わらず何曲かは桑田自らがベースを演奏していたり(本人曰く「異なったニュアンスを出すため」)といったバンドのバランスが心配になってしまう要素も見られるアルバムである。「TSUNAMI」大ヒット以降のサザンが単なる一ロックバンドという枠を超え桑田佳祐を中心とした大型プロジェクトと化した事は明白であり、その為に積り積もった疲弊が08年の無期限活動休止へと通じているのも確かだろう。そう考えるとポップで売れ線なアルバムなんだけど聴いていてどこか切なくなってきてしまう。

満足度★★★★★

 DVD付初回盤  オリジナル通常盤  08年リマスター盤

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『葡萄』
(2015年3月31日 最高1位 初動30.0万枚 売上52.9万枚 登場23週)

【アロエ/青春番外地/はっぴいえんど/Missing Persons/ピースとハイライト/イヤな事だらけの世の中で/天井棧敷の怪人/彼氏になりたくて/東京VICTORY/ワイングラスに消えた恋/栄光の男/平和の鐘が鳴る/天国オン・ザ・ビーチ/道/バラ色の人生/蛍】

15thアルバム『葡萄』。前作『キラーストリート』から9年半ぶりのアルバム。08年夏に無期限活動休止を宣言し、13年に再開。今作には13年の活動再開後に出されたシングル「ピースとハイライト」(1位 37.4万枚)「東京VICTORY」(1位 13.9万枚)を収録。活動休止前のシングル「DIRTY OLD MAN~さらば夏よ~」「I AM YOUR SINGER」は未収録となった。「ワイングラスに消えた恋」は原ボーカル曲。完全生産限定盤A(特製Tシャツ、桑田による全曲解説や写真等で構成された「葡萄白書」、年越しライブの模様を厳選して収録したDVD)、完全生産限定盤B(AからTシャツを除いた内容)、通常盤、アナログ盤の4形態で発売。限定盤A、Bは予約していないと店頭では入手困難な状況となった。

08年の無期限活動休止以前はひたすら売れ線全開なお祭り系ナンバーが目立っていたが、今作では趣向が変わり割りと落ちついたどこか情緒のある作風になっている。大々的に復活を宣言したシングル曲「ピースとハイライト」にしても派手さはあるものの、世界情勢や歴史問題をテーマにしたメッセージ性の強い歌詞になっていてこれまでのお祭りナンバーとは一線を画す。付属の『葡萄白書』の桑田のコメントでは「その気になれば「夏だ、サザンだ!!」みたいな曲も書けたけどあえて刺激のあるテーマを投げる事で自分の世代と若い世代とを繋げたかった」との事で、人生の折り返し地点を過ぎた熟年者の立ち位置で今作が作られた事を窺わせる。全体的に歌謡曲的な要素が強いもののそれ一辺倒な印象も無く聴き応えは抜群にあるのでかなり満足だし、10年ぶりという期待値を飛び越えた傑作。現在のサザンだからこそ生み出せた2010年代の名盤であろう。今作のベストトラックはアナログ世代の悲哀を歌った「バラ色の人生」。特に〈恋の波動で胸を焦がして 完璧すぎる世間を嗤ってやりたいな〉〈みんなが集まる架空の広場("SNS")で このバラ色の人生を分けてあげたいな〉のフレーズが胸に染みた。

満足度★★★★★

 完全生産限定盤A  完全生産限定盤B  通常盤




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サザンオールスターズ アルバムレビュー 1978-1987

サザンオールスターズ アルバムレビュー、第1弾。ここではデビューから1987年までのサザンアルバム感想を載せています。

ちなみにシングルの感想は
サザンオールスターズ シングル&名曲レビュー 1978-1989
サザンオールスターズ シングル&名曲レビュー 1990-2008
↑コチラですのでクリック!


『熱い胸さわぎ』
(1978年8月25日 LPは最高16位 売上7.2万枚 登場29週。CTは最高29位 売上2.6万枚 登場18週)

【勝手にシンドバッド/別れ話は最後に/当って砕けろ/恋はお熱く/茅ヶ崎に背を向けて/瞳の中にレインボウ/女呼んでブギ/レゲエに首ったけ/いとしのフィート/今宵あなたに】

1stアルバム『熱い胸さわぎ』。シングル「勝手にシンドバッド」(3位 51.5万枚 03年再発盤は1位 29.1万枚)収録。84年6月に初CD化され、その後89年6月、98年4月(82位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 84位 0.2万枚)に再発売されている。

1曲目「勝手にシンドバッド」こそ現在でも圧倒的知名度を誇るデビュー曲だが、それ以降は一転してかなり地味めのナンバーが続く。90年代以降に確立された大衆的なお祭りバンドサザンのイメージを持って聴くとかなりの落差を感じるだろう。元々が70年代の作品という事で、音の古さは最新リマスターでも流石にカバーしきれていないとも思う。「女呼んでブギ」なんかは先にライブ映像で観た時は大迫力に感じたのに、後に今作で聴いたらCD音源はこんなにしょぼいのか…と愕然としたものである。そんなこんなで最初に今作を手にした時は、後に出たバラード集『バラッド '77~'82』の方を先に聴いていたのでそちらに収録されていた「別れ話は最後に」「恋はお熱く」くらいしか印象に残らなかったが、繰り返し聴いていたらそれなりの良さを見出せるようにはなってきた。古き良き魅力というか。日本を代表するスーパーバンドのまさに原点という事で、音楽好きならば一度は聴いておきたいアルバム。

満足度★★★☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『10ナンバーズ・からっと』
(1979年4月5日 LPは最高2位 売上47.9万枚 登場52週。CTは最高2位 売上19.5万枚 登場37週)

【お願いD.J./奥歯を食いしばれ/ラチエン通りのシスター/思い過ごしも恋のうち/アブダ・カ・ダブラ(TYPE 1)/アブダ・カ・ダブラ(TYPE 2)/気分しだいで責めないで/Let It Boogie/ブルースへようこそ/いとしのエリー】

2ndアルバム『10ナンバーズ・からっと』。タイトルは『TENナンバーズ・からっと』と表記される事もある。シングル「気分しだいで責めないで」(10位 27.8万枚)「いとしのエリー」(2位 72.8万枚)収録。7月に「思い過ごしも恋のうち」(7位 22.8万枚)がリカットされた。「気分しだいで責めないで」と「思い過ごしも恋のうち」は表記は無いもののアルバムバージョンであり、シングルバージョンはシングルでしか聴けない。制作時間の関係で歌詞が締め切りに間に合わず、「奥歯を食いしばれ」「アブダ・カ・ダブラ(TYPE 2)」「ブルースへようこそ」の3曲は歌詞が記号になっている。ジャケット撮影の直前に桑田とスタッフが喧嘩をしたらしく、そのため今作のジャケット写真は怒った状態で写っているという逸話も。一気にトップ3入りを果たし、前作を大幅に上回るセールスを記録した。84年6月に初CD化され、その後89年6月、98年4月(83位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 90位 0.2万枚)に再発売されている。

普遍的な名曲「いとしのエリー」が強烈な存在感を放つため、「いとしのエリー」だけのアルバムかと思われがちかもしれないが実は全体的に結構光る曲が揃っている。特に1曲目「お願いD.J.」の勢いとキャッチーさにはかなり心奪われたし、「ラチエン通りのシスター」もメロディーの美しさがひたすら染みる名バラードであると思う。桑田本人は今作を「駄作」としている(当時のサザンは朝から晩までテレビ出演に追われており、制作時間が満足にとれていなかったという。ノイローゼ状態にまで陥っていたとか)が、全体的には前作よりも後年のサザンらしい(あくまで“初期なりの”だが)勢いに満ちていて中々好きな一作。

満足度★★★★☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『タイニイ・バブルス』
(1980年3月21日 LPは最高1位 売上31.8万枚 登場52週 CTは最高4位 売上7.6万枚 登場30週)

【ふたりだけのパーティー ~Tiny Bubbles(type-A)/タバコ・ロードにセクシーばあちゃん/Hey Ryudo!(ヘイ!リュード!)/私はピアノ/涙のアベニュー/TO YOU/恋するマンスリー・デイ/松田の子守唄/C調言葉に御用心/Tiny Bubbles(type-B)/働けロック・バンド(Workin' for T.V.)】

3rdアルバム『タイニイ・バブルス』。シングル「C調言葉に御用心」(2位 37.7万枚)「涙のアベニュー」(16位 10.1万枚)「恋するマンスリー・デイ」(今作と同発 23位 6.9万枚)収録。当時FIVE ROCK SHOWと銘打ってシングル5ヶ月連続リリースという企画を実施しており、その第2弾である「恋するマンスリー・デイ」と同時発売された。この頃はレコーディングに専念するためテレビ出演を控えていた時期でもあり、その影響でシングルの売上は激減していたがアルバムは好調で、今作は自身初のチャート1位を獲得(売上は前作より下がった)。「私はピアノ」はキーボードの原が、「松田の子守唄」はドラムの松田がボーカルを担当している(桑田以外のメンバーがボーカルを取るのはこれが初だった)。「私はピアノ」は80年7月25日に高田みづえによってカバー、シングル発売され大ヒットした。84年6月に初CD化され、その後89年6月、98年4月(78位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 93位 0.2万枚)に再発売されている。

前々作でいう「勝手にシンドバッド」、前作でいう「いとしのエリー」のような超有名シングルが今作には無いので若干地味なラインナップに思えるが、初めて桑田以外のボーカル曲が登場したりと意外に多彩。1曲目「ふたりだけのパーティー」なんかはこの時期のシングル以上に勢いがあるし、原ボーカルの「私はピアノ」はいつ聴いてもやっぱり大名曲だと感じる。キラーチューンこそ無いけど前2作よりもまとまったアルバムではあるように思う。ラストの「働けロック・バンド(Workin' for T.V.)」では〈忘れるわけもなく T.V.Show その気もないのに笑う事ばかりじゃ〉〈そりゃしんどいもんでんねん〉など、当時のテレビ出演が相当ストレスだったらしき事が熱く歌われており切実。

満足度★★★★☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『ステレオ太陽族』
(1981年7月21日 LPは最高1位 売上32.2万枚 登場22週 CTは最高2位 売上15.7万枚 登場22週)

【Hello My Love/My Foreplay Music/素顔で踊らせて/夜風のオン・ザ・ビーチ/恋の女のストーリー/我らパープー仲間/ラッパとおじさん(Dear M.Y's Boogie)/Let's Take a Chance/ステレオ太陽族/ムクが泣く/朝方ムーンライト/Big Star Blues(ビッグスターの悲劇)/栞のテーマ】

4thアルバム『ステレオ太陽族』。シングル「Big Star Blues(ビッグスターの悲劇)」(49位 4.6万枚)収録。9月に「栞のテーマ」(35位 5.5万枚)がリカットされた。前作以降に発売されていたシングルの内「いなせなロコモーション」「ジャズマン(JAZZ MAN)」「わすれじのレイド・バック」「シャ・ラ・ラ/ごめんねチャーリー」は未収録。サポートメンバーとしてアレンジャー・八木正生が全面参加している。「ムクが泣く」はベースの関口が作詞作曲ボーカル担当。なお前作との間にカセットのみの企画盤ベストアルバム『Kick Off!』『アーリー・サザンオールスターズ』がリリースされていた(どちらも現在は廃盤)。84年6月に初CD化され、その後89年6月、98年4月(72位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 94位 0.2万枚)に再発売されている。

1曲目「Hello My Love」は爽やかなミディアムナンバーで単純に良い曲だし、続く「My Foreplay Music」もこの時期としては珍しく攻撃的で耳に残る。このように冒頭では非常に快調な滑り出しを見せるのだが、3曲目からいきなり大人の渋みを打ち出したムーディーなナンバーが連発される。もしも未収録となった「いなせなロコモーション」や「シャ・ラ・ラ」辺りが入っていたらまだカラフルな印象が出たかもしれないが…。『海のYeah!!』や「TSUNAMI」以降のサザンのイメージで聴くとかなり地味に感じてしまうだろう。このジャズィーな雰囲気は八木正生の影響なのだろうか。メロディーを放棄したような妙なノリの曲もありやはりなかなか受け付けられない。今作の本当の良さを味わうにはもう少し年齢を重ねないといけないかもしれない…。

満足度★★★☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『NUDE MAN』
(1982年7月21日 LPは最高1位 売上57.6万枚 登場43週 CTは最高1位 売上39.0万枚 登場43週)

【DJ・コービーの伝説/思い出のスター・ダスト/夏をあきらめて/流れる雲を追いかけて/匂艶 The Night Club/逢いたさ見たさ病める My Mind/PLASTIC SUPER STAR(LIVE IN BETTER DAYS)/Oh! クラウディア/女流詩人の哀歌/NUDE MAN/猫/来いなジャマイカ/Just a Little Bit】

5thアルバム『NUDE MAN』。シングル「匂艶 The Night Club」(8位 29.7万枚)収録。シングルとしては久々にトップ10入りし大ヒットとなった「チャコの海岸物語」は未収録。「流れる雲を追いかけて」は原ボーカル曲。また「猫」はギター大森の作詞・作曲でありボーカルも担当している。なお前作との間にカセットのみの企画盤ベストアルバム『BEST ONE '82』『Shout!』がリリースされていた(どちらも現在は廃盤)。84年6月に初CD化され、その後89年6月、98年4月(64位 0.5万枚)、08年12月(リマスター盤 89位 0.2万枚)に再発売されている。

これ以降はテクノサウンドやコンピューターサウンドを取り入れた作風に変化してゆくため、いわゆる初期サザンのテイストは今作までとなるようだ。やはり前作のような大人の渋みを醸しだすミディアムナンバーも目立つが、一方で「PLASTIC SUPER STAR(LIVE IN BETTER DAYS)」(なんとライブテイク)のようにガツンとバンドサウンドを聞かせる曲もあり中々に聴きごたえがある。これからファン人気も高い名バラード「Oh! クラウディア」に繋がる部分なんかはかなり好き。久々のヒットとなった「チャコの海岸物語」を未収録にしてしまうとはかなり強気だが、あの曲は少々異色のナンバーだった為もし収録されていたとしても浮いていただろうから賢明な判断だったかもしれない。おかげでまとまりのある一作に仕上がっているように思う。

満足度★★★★☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『バラッド '77~'82』
(1982年12月5日(CT) 最高1位 売上54.6万枚 登場145週)

DISC 1
【朝方ムーンライト/ラチエン通りのシスター/私はピアノ/Just a Little Bit/シャ・ラ・ラ/涙のアベニュー/松田の子守唄/夏をあきらめて/別れ話は最後に/いとしのエリー】
DISC 2
【恋の女のストーリー/ひょうたんからこま/恋はお熱く/わすれじのレイド・バック/Oh! クラウディア/働けロック・バンド(Workin' for T.V.)/YA YA(あの時代を忘れない)/流れる雲を追いかけて/思い出のスター・ダスト/素顔で踊らせて】

バラードベストアルバム『バラッド '77~'82』。デビューからのバラード楽曲をセレクトした2枚組。この時期に乱発されていたカセットのみの企画ベスト盤の一つだったが、予想外の大ヒットを記録した事から85年4月にCD盤としても発売された(23位 2.7万枚)。以降バラッドシリーズとしてシリーズ化。現行盤が存在するベストアルバムとしては今作が最古となる(この他のカセット盤企画ベスト群は全て廃盤になっている)。LP盤は存在しない。「シャ・ラ・ラ」「ひょうたんからこま」「わすれじのレイド・バック」「YA YA(あの時代を忘れない)」はオリジナルアルバム未収録。デビューが78年にも関わらず何故タイトルが『'77~'82』なのかは謎(デビュー前に作った曲があるからという説アリ)。98年6月には音量調整を施した上で再発(44位 6.1万枚)されている(リマスタリングはされていない)。

中学生の頃なので記憶はやや曖昧だが、『バラッド3~the album of LOVE~』『海のYeah!!』の次に買ったのが確か今作。当時「私はピアノ」と「Ya Ya」が入ってるアルバムを探しており今作がドンピシャだったので購入した。その後外出中や旅行中等事あるごとに繰り返し何度も聴いていたので思い入れがかなり強い作品。サザンのバラード、さらに初期の非常にブルージーだったりまったりしたナンバーが集められているので00年代以降のリスナーからするとだいぶ地味なラインナップに感じられると思うが、個人的にはかなり名曲揃いの一作。サザンバラードといっても「真夏の果実」や「TSUNAMI」とは異なり大人の哀愁を感じさせる渋い曲ばかりが揃えられているが、どの曲も確かなグッドメロディーなので聴き込めばハマる。オリジナルアルバム単位で聴いていくとちょっとフザけたノリやあえて外した感じの曲にも出会う事となるので、そういうのを避けて初期サザンのメロディアスなミディアム曲だけ抽出して聴くにはベストな作品である。

ただ一つ残念なのが、08年の旧アルバム一斉リマスターの際に今作含めた企画ベスト群が無視された事。その為今作のリマスター盤は存在しない。一応オリジナルアルバムのリマスター盤や05年再発シングルをかき集めれば今作収録曲は高音質で揃えられるものの、今作の並びで聴く事によって発見できる魅力というのも必ずある(「朝方ムーンライト」や「恋の女のストーリー」なんかは今作でピックアップされてなかったら「ただの地味な曲」感覚で終わっていたと思う)と思うのでいつの日かリマスター再発されるのを密かに待っている(もう無さそうだなぁ…)。

満足度★★★★☆



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『綺麗』
(1983年7月5日 LPは最高1位 売上36.4万枚 登場31週 CTは最高1位 売上26.9万枚 登場33週)

【マチルダBABY/赤い炎の女/かしの樹の下で/星降る夜のHARLOT/ALLSTARS' JUNGO/そんなヒロシに騙されて/NEVER FALL IN LOVE AGAIN/YELLOW NEW YORKER/MICO/サラ・ジェーン/南たいへいよ音頭/ALLSTARS' JUNGO(Instrumental)/EMANON/旅姿六人衆】

6thアルバム『綺麗』。シングル「EMANON」(今作と同発 24位 7.4万枚)収録。前作以降のシングル「Ya Ya(あの時代を忘れない)」「ボディ・スペシャル Ⅱ(BODY SPECIAL)」は未収録であり、実質オール新曲のアルバムだった。「そんなヒロシに騙されて」は原ボーカル、「南たいへいよ音頭」は関口ボーカル曲。89年6月に初CD化され、その後98年4月(67位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 96位 0.2万枚)に再発売されている。

スパニッシュ音楽だったり南国風味を取り入れていたり(と言われてもイマイチよく分からないが)、さらにシンセサイザーを用いたコンピューターサウンドも盛り込んだり、このあたりから80年代特有の空気感が姿を見せ始める。新たな作風に挑戦しようという意気込みは感じるが、現在ではこの80年代流行のコンピューター・テクノサウンドというのはかなり時代を感じるし、何より全体的に楽曲が地味なのもあってかなり印象が薄い一作。個人的にはこの時期の曲を集めた『BALLADE 2 '83~'86』を先に聴いており、そこで聴きなれていた数曲はやはり良いと思ったけどその他の曲は未だにそこまで好きになれない。

満足度★★☆☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『人気者で行こう』
(1984年7月7日 LPは最高1位 売上51.6万枚 登場28週 CTは最高1位 売上29.4万枚 登場51週)

【JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)/よどみ萎え、枯れて舞え/ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)/開きっ放しのマシュルーム/あっという間のTONIGHT/シャボン/海/夕方 Hold On Me/女のカッパ/メリケン情緒は涙のカラー/なんば君の事務所/祭はラッパッパ/Dear John】

7thアルバム『人気者で行こう』。シングル「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」(6位 30.2万枚)収録。前年11月のシングル「東京シャッフル」は未収録。「シャボン」は原ボーカル、「なんば君の事務所」は大森作曲のインスト曲。「海」はバンド、ジューシィ・フルーツに提供した曲のセルフカバー。リリースから2週間後の84年7月21日に早くも初CD化され、その後89年6月、98年5月(76位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 91位 0.2万枚)に再発売されている。

前作『綺麗』に引き続き、当時の流行だったコンピューターサウンドが全面的に取り入れられた意欲作。ただ今作では楽曲自体キャッチーで勢いを感じる物が多くだいぶ聴きやすい。シングル「ミス・ブランニュー・デイ」はコンピューターサウンドとサザンらしさが上手いこと融合した傑作だし、原ボーカルの叙情ナンバー「シャボン」、『海のYeah!!』にも収録され個人的に80年代サザンナンバー1ソングである名曲「海」等かなり充実したラインナップ。特にホーンセクションを用いたアップナンバー「夕方 Hold On Me」の開放感は素晴らしい。前作との落差がかなり効いている所もあるかもしれないが、80年代サザンのアルバムで最もお気に入りなのは今作。『海のYeah!!』や「TSUNAMI」等で興味を持ったリスナーが80年代のオリジナルアルバムを聴くと大抵その地味さ・渋さに衝撃を受けると思うんだけど、そのギャップが最も薄いのは今作ではなかろうか?

満足度★★★★☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『KAMAKURA』
(1985年9月14日 LPは最高1位 売上60.9万枚 登場29週 CTは最高1位 売上32.0万枚 登場43週)

DISC 1
【Computer Children/真昼の情景(このせまい野原いっぱい)/古戦場で濡れん坊は昭和のHero/愛する女性とのすれ違い/死体置場でロマンスを/欲しくて欲しくてたまらない/Happy Birthday/Melody(メロディ)/吉田拓郎の唄/鎌倉物語】
DISC 2
【顔/Bye Bye My Love(U are the one)/Brown Cherry/Please!/星空のビリー・ホリディ/最後の日射病/夕陽に別れを告げて~メリーゴーランド/怪物君の空/Long-haired Lady/悲しみはメリーゴーランド】

8thアルバム『KAMAKURA』。シングル「Bye Bye My Love(U are the one)」(4位 38.6万枚)「メロディ(Melody)」(2位 26.6万枚)収録。前年のシングル「Tarako」は未収録。「鎌倉物語」は原ボーカル、「最後の日射病」は関口作詞作曲ボーカル曲。当時原は産休中であり、自宅マンションにレコーディング機材を持ち込んでベッドの上で歌入れをしたという。2枚組のオリジナルアルバムであり、総レコーディング時間には1800時間を費やしたと言われる。当初は1枚組で7月の発売を予定していたが、制作が間に合わず2枚組へ形を変え9月へと延期された。今作を機にサザンは活動を休止、メンバーはそれぞれソロ活動に入った。後98年5月(69位 0.4万枚)、08年12月(リマスター盤 78位 0.3万枚)に再発売されている。

『綺麗』辺りから始まったコンピューターサウンドの追及が一つの完成形を迎えた超大作…という事なんだけど、10曲入り×2枚というボリュームは現在聴くと言うほど大作という感じはしない。リリース当時はレコードという事もあってまさに超大作!だったんだろうけど今の感覚ではそこまでの感銘は受けないというのが正直な所だ。通して聴いた時に印象に残っているのはやっぱりシングル2曲や『海のYeah!!』で馴染み深い「鎌倉物語」、今作では異色なメロディアスラブバラード「愛する女性とのすれ違い」等になってしまう。バンドとして挑戦的な姿勢を打ち出した、まさに今作の真髄を担っているであろうと思われる大多数の曲達には未だどうもハマれない。サウンド面では確かに実験的要素の強さが垣間見えるし、もしもリアルタイムで出会っていたらだいぶ強烈な印象となって残っていた作品だろうなという気はする。個人的には世代ど真ん中だった2005年の『キラーストリート』の方がよっぽど超大作っぽいと感じるが、これはやはりリアルタイムかそれに近い時期に聴いているか否かが大きいんだろうなと思う。昔からのファンには『キラーストリート』よりも圧倒的に今作の方が評価高いわけだし。

満足度★★★☆☆

 08年リマスター盤  98年盤

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『BALLADE 2 '83-'86』
(1987年6月21日 CTは最高1位 売上12.2万枚 登場31週 CDは最高1位 売上14.8万枚 登場22週)

DISC 1
【かしの樹の下で/愛する人とのすれ違い/あっという間のTONIGHT/Bye Bye My Love(U are the one)/NEVER FALL IN LOVE AGAIN/鎌倉物語/海/Please!/サラ・ジェーン/夕陽に別れを告げて ~メリーゴーランド】
DISC 2
【シャボン/JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)/Melody(メロディ)/女のカッパ/Long-haired Lady/EMANON/星空のビリー・ホリディ/悲しみはメリーゴーランド/旅姿六人衆/Dear John】

2ndバラードベストアルバム『BALLADE 2 '83-'86』。85年の『バラッド '77~'82』に続く第2弾。6th『綺麗』、7th『人気者で行こう』、8th『KAMAKURA』の3作から選出されている。前作と異なりここでしか聴けない曲というのは一つも無い。ただ「女のカッパ」はイントロ前に虫の鳴き声がずらしてあり厳密には別アレンジバージョンとなる。『KAMAKURA』に引き続き、CMには明石家さんまが出演。98年6月には音量調整を施した上で再発売されている(55位 2.9万枚)。

この時期はコンピューターサウンドの追及に目覚めていた頃だけに、オリジナルアルバム単位で聴くと実験的な曲の目白押しだったりするので、こうしてメロディー重視のミディアム曲だけを抽出して楽しめる編集盤の存在というのはやはり意義があると思う。こうして聴くと地味ながらも味のある曲が多いなと気づく。ただ今作でしか聴けない曲というのは無いので、もしもこの時期のオリジナルまで聴いてみようと思うのならば今作は無視してオリジナル3枚を揃えてしまった方が良いかもしれない。前作『バラッド '77~'82』同様にリマスター盤が無いので音の迫力がイマイチという難点もあるし…。まあこの時期のサザンに手軽に触れてみたいというならばオススメの一作ではある。

満足度★★★★☆




この続きとなる1990年以降のサザンアルバム感想は
サザンオールスターズ アルバムレビュー 1990-2015
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